2024年7月29日、医療法人コスモス(長野市小島田町)の広大な敷地内にある「コスモスたせこホール」で開催された「第1回 南長野医療・介護連携フォーラム」に参加しました。
医療法人コスモスライフ理事長、長野県庁前クリニック院長、医療法人コスモス常務理事を兼務される清水剛先生に座長の労をお取りいただき、わたくし袖山と看護師長の長野、そして事務長の宮入が講演を担当しました。
南長野医療・介護連携フォーラムの様子
まず、袖山が「地域における訪問診療の役割」という演題で、あい友会の目指す訪問診療や、あい長野クリニックの診療体制や実績などについて話しました。また、理事長 野末のビデオメッセージも紹介しました。
次に、看護師長の長野が「医療と介護の連携で支える訪問診療の実際」というテーマで、ケアマネジャーが中心となり、訪問介護員(ホームヘルパー)、訪問看護師とともに支えた終末期の症例を提示し、ACP(アドバンス・ケア・プランニング)を含む意思決定支援に苦労しながらも、医療と介護の連携により、家族が生前にお別れの感謝の言葉を伝えることができたことなどを報告しました。
最後に、事務長の宮入が「多職種連携におけるコミュニケーションツールについて」の演題で発表しました。
あい長野クリニックが所属する医療法人あい友会は、設立当初から医療のDX(デジタルトランスフォーメーション)に積極的に取り組んでいます。
2024年6月の診療報酬改定では、医療・ケアに関わる関係職種とのICTを活用した情報共有に対して「在宅医療情報連携加算」が新設され、医療、特に在宅医療におけるDXの重要性が注目されています。
その算定に不可欠な情報共有のためのアプリ「チャットワーク」、クラウド型の電子カルテ「モバカルネット」、カルテの内容を多職種が閲覧できる「モバカルリンク」について、あい長野クリニックでの実際の運用状況を示しながら説明しました。
講演後の討議では、チャットワークの運用に関する質問をいくつかいただきました。
また、介護と医療が連絡を取り合うために作成する「多職種連携シート」について、介護側が医療者、特に医師に対して気を遣いながら記載するため内容が分かりにくい場合があるとの指摘があり、遠慮なくストレートに質問や意見を書いて欲しいとの前向きな議論が交わされました。
日々の診療とともに表現する場を大切に
フォーラムには約80人が参加し、講演会の終了後も多くの方々と直接話す機会があり、大変実りの多い素晴らしい会でした。
医療法人コスモスの明るく友好的な雰囲気や、スタッフさんの熱意を感じることができました。
ありがとうございました。
あい長野クリニックでは、開院以来、長野市地域包括支援センターケアプラザわかほや長野赤十字病院医療社会事業部でも講演を行ってきました。
8月27日には松本薬剤師会でWeb講演会が予定されています。
また、長野県医師会の雑誌で、高齢者医療に関する寄稿もご依頼いただき、掲載予定となっています。
医療法人あい友会のコアバリューの一つには「表現する」があります。
日常の診療で忙しい中ではありますが、在宅医療の普及発展のためにもこのような発信の場を大切にしていきたいと思います。