2024.11.27

ケアマネジャー連携の会を開催しました|Q&Aまとめ

例年よりとても暖かい日となった11月13日、長野市北部地区のケアマネジャー連携の会で講演をいたしました。(参加者:袖山、看護師長 長野、事務長 宮入、事務 大澤)
今回は、「訪問診療の現状と課題について」をテーマとしてお話ししました。
そしてとても嬉しいことに、今回は薬剤師さんや民生委員さんが初めてご参加くださいました!

私、袖山からは、「在宅療養支援診療所の役割~訪問診療について~」
高齢者医療の現状から、訪問診療の基本制度や有用性、当クリニックの取り組みなどの紹介をいたしました。

看護師長の長野からは、「多職種連携で支える在宅医療」と題し、医療・介護の介入が全くなかった高齢独居の方に、ケアマネジャーなどを含めた多職種が連携して介入に成功した実例の紹介をいたしました。

そして事務長の宮入からは、「多職種連携におけるコミュニケーションツールについて」と題し、モバカルネット(電子カルテ)、チャットワーク(ビジネスチャットツール)、スマートドライブ(クラウド車両管理システム)などのITを使った、情報共有の有効性と当クリニックの取り組みを紹介いたしました。


発表の後、ご質問やご意見をいただく時間を設け、その中で上がったQ&Aをこちらにまとめましたので、よろしければご覧ください。

訪問範囲について

山手のほうは行っていますか?どの辺まで行けますか?

直線距離で半径16kmが訪問可能な範囲となります。具体的な訪問場所がお分かりになれば教えてください。都度、訪問可能な距離かをお調べいたします。

診療料金について

あい長野クリニックの診療料金の目安を見ました。保険が適用された料金だと思いますが、他にお車代はかかりますか?

当法人の訪問診療は、交通費は一切いただいておりません。高速道路を使ってもいただくことはございません。

生活保護の方への訪問診療介入の相談をしてもいいのですか?

当クリニックは、生活保護の認定施設なので、生活保護受給者の方への介入も可能です。福祉事務所と連携していますので、請求はそちらに行い、ご本人さまの負担はございません。(保険診療のみ。死亡診断書発行は自己負担。)

診療時について

認知症が進んでいる方の訪問診療は、ご家族やケアマネジャーは必ず同席したほうがいいですか?

初診を含め、最初の数回は同席していただき情報共有をお願いしています。共有ができてからは、ご本人さま1人しかお家にいない状況でも、おうかがいできます。

診療の結果について

離れて住んでいるご家族が同席しなくても診察してくれるのであれば、ご家族の負担が減りますが、診療の結果はご家族に連絡してくれるのですか?

担当のケアマネジャーさんに情報共有をさせていただき、ケアマネジャーさんからご家族へお話ししていただきます。ただしご家族が今日の結果を知りたいというご希望があれば、医師からお伝えすることも可能です。

介入までの流れについて

民生委員として回っていてよくあるケースで、ひとり暮らしの高齢の方が、ご自身の体には何の問題もないとおっしゃることが多いですが、もし将来的に受診したいという場合は、ケアマネジャーさんが率先して訪問診療についてご家族と話し合いをする流れなのですか?

ケアマネジャーさんからのご紹介も多いです。情報も多くいただけるので、ご家族からご依頼される際も、ケアマネジャーさんと連携を取ってもらって介入するケースも多くあります。

薬剤師の訪問について

我々にご依頼いただいた場合、患者宅でどんな事を見てきてもらいたいのか、どんな事を報告してもらいたいのか、ご要望があれば聞きたいです。訪問しても、何をしていいのか分からないことが意外とあります。そう思っている薬剤師は他にもたくさんいると思っています。

私たちが訪問した時に、薬を数えようと思っても薬がどこにあるのか分からないことがあり、患者さんご本人が薬を管理すること自体が難しいように思うことがよくあります。内服薬の残がどれくらいあって、実際に飲めているかの把握をしていただくと、すごくありがたく思います。

他にも、嚥下機能が弱く、大きな薬が飲みにくいという方へ、どのようにしたら飲みやすいのか、具体的な服薬の仕方を教えていただくと、処方の際にとてもありがたいです。訪問薬剤師さんなしには訪問診療は成り立たないと思っています。
また、医者には言いにくいことなども患者さんからお聞きできたら、私たちに伝えていただくと、とてもありがたいです。頼りにしています。

他の訪問診療の医療機関の話ですが、訪問毎の残薬確認のご依頼があるのですが、あい長野クリニックでもそういったご要望はありますか?

介護施設では、複数の患者さんを診なければいけないですから、具体的にこの患者さんの残薬があとどれくらいか、普段チャットワークを介して送っている処方箋の電子データを予め確認し報告していただくのは、スムーズに診療を進める上で、非常に役立っています。薬剤師さんとしてのご負担になるかもしれませんが、私たちとしては大変ありがたく思っています。

また、薬剤師さんが訪問して残薬を確認し、日数の調整を行った場合は、私どもにその旨をお知らせください。
初回訪問する患者さんで、前医から処方されたお薬を非常にたくさん持っている方がいらっしゃいます。飲めていないのであれば全く意味がないですから、薬剤師さんが訪問された際は、その辺りのご確認もしていただけたら大変ありがたいです。

チャットワークについて、リアルタイムで通知の確認をするにはどうしたらいいですか?

スマホアプリでもPCでも、音を鳴らすなどの通知機能はありますが、タイミング的になかなか気付かないこともあると思いますので、どうしてもリアルタイムでお知らせしたいことがある場合は、お電話でお知らせいたします。(例:熱発ですぐに抗生剤が必要になった場合など)

あい長野クリニックは、地域の多職種の皆さんとの連携を大切にします

今年2月の保険診療開始から早9ヶ月。地域の皆さんとの繋がりを築くために、これまで病院主催の連携会に参加させていただいたり、今回のように私たち主催の連携会を開催したりと、多くの場で多くの方々とコミュニケーションを図ってまいりました。

これからも私たちあい長野クリニックは、医師、看護、事務それぞれの立場で情報を発信し、より良い在宅医療、訪問診療の体制を構築してまいりたいと思っています。
それには、地域のケアマネジャーさん、介護施設さん、調剤薬局さん、訪問看護師さんなどの多職種の皆さんのご協力が必要不可欠ですので、これからもどうぞお力添えをお願いいたします。

袖山 治嗣
この記事の執筆者
あい長野クリニック 院長

袖山 治嗣 (そでやま はるつぐ)

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